コロナ禍の中の、あさましき人々

人は不安や恐怖に陥ると、防衛的になり、排他的になり、そして理性を失って凶暴になる。無知によりそれらは更に増幅される。そのような品性下劣な人々は新型コロナウィルスの世界的流行の中で本質が暴露され、「あさましき人々」として記憶される。

県会議員が大量のマスクを転売
3月7日、静岡県会議員諸田洋之氏は2月半ば頃から2000枚セットのマスクを複数回にわたってネットのオークションに出品し、マスクは1回当たり数万円から数十万円で落札されていたことが報じられた。諸田議員はメディアに対し、マスクは自身が経営する貿易会社で仕入れたもので、転売にはあたらないと釈明した。
市民の代表として公正無私な行為を求められる議員が「惨事便乗型資本主義」的欲望に囚われる。まことに浅ましい行為である。

中国ウィルス・武漢ウィルス
ニューヨーク株式市場が大暴落となった3月17日、トランプ大統領はツイッターで「アメリカは、特に中国ウィルスの影響を受ける航空会社などの業界を強力にサポートします。私たちはこれまで以上に強くなります」と述べた。新型コロナウィルス感染拡大への対応が決定的に遅れたトランプ大統領は3月13日に国家非常事態宣言を発表し、対応の遅れの責任を中国に負わせようとした。ポンペオ国務長官も「武漢ウィルス」という言葉で続いた。「外国によって米国が汚される」という危機意識を国民に植え付け、自己の権威と米国第一主義を強化しようとしたのである。一般に疾病の名称には発生地域の名は付けない。それは民族や人種に対する憎悪犯罪(ヘイトクライム)につながるからである。実際、この発言以後、全米でヘイトクライムが多発した。全世界が一致協力してウィルスと戦わなければならない時、あえて対立を持ち込むトランプはまことに浅ましき大統領である。

ウィルスを故意にうつした男
3月18日、愛知県蒲郡市で新型コロナウィルスへの感染が確認された57歳の男が、自宅待機をせず、「ウィルスをうつす」と家族に話した後、市内の飲食店に立ち寄っていたことが明らかになった。実際に、店の従業員一名が感染させられた。男は間もなく新型コロナウィルス肺炎で死亡した。
この男性は人生の最後に人間としての誇りをすべてを失い「ウィルスをうつした男」の汚名を着せられることになった。彼は癌を患っていたと聞くが、「自暴自棄」という行動理由を付与するにはあまりにもあさましく悲しい。

首相夫人、タレントと花見
3月27日、都内で花見の自粛が呼びかけられている中、昭恵夫人がタレントと飲食、花見をしていたことが発覚した。安倍首相は、夫人が花見をしたのは公園ではなく、「都内のレストラン」で、「知人と会合した」後、みんなで敷地内の桜を背景に記念写真の撮影をした」と苦しい釈明をした。要するに「東京都が自粛を求めているような花見の宴会」ではないということのようだが、多数が集まっての宴会が感染源になった事例が多く見られる現在、安倍首相の夫人擁護は極めて見苦しい。
追記:4月16日発売の「週刊文春」によれば、昭恵夫人は3月15日、総勢50人ほどの団体で大分県にある宇佐神宮や宇佐神宮の元宮・大元神社を参拝した。昭恵夫人が宇佐神社を訪れた3月15日の前日に、安倍首相が「いま私たちにできることは、まず感染の爆発的な拡大を抑えること」「引きつづき、おひとりおひとりのご協力をお願いいたします」と述べていたのである。もはや、はっきり申し上げたい。「馬鹿に付ける薬はない」と。

コロナ差別
4月8日、新型コロナウィルス感染拡大地域に仕事で往来する運送業の保護者に対し、新居浜市の小学校の校長が、児童を自宅待機させるよう伝えていたことが分かった。市教育委員会の助言を受けた対応で、2家庭の新入生1人を含む3人が実際に欠席した。勤務先の会社が学校と市教委に「職業差別につながりかねない」と指摘。市教委は判断を修正し、学校側は保護者に謝罪した。(愛媛新聞電子版)
「感染拡大地域」といえば首都圏や大阪、兵庫だ。そこで働いている人々は皆ウィルスに汚染されているのか?「地域を守る」ための狭隘な排外主義を感じる。
運送業に携わる労働者に対する差別が広がっている。彼らはライフラインを支える仕事をしているにもかかわらず、ウィルスに対する恐怖と無知から彼らを排除しようとする。しかも新居浜の場合は、子どもの教育を受ける権利まで奪っている。判断を誤った校長と的確な指示ができなかった市教委はまことにろくでもない人々である。正しく知り始めて正しく行動できる。約百年前の関東大震災時に「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んでいる」というデマの拡散により朝鮮人大虐殺が引き起こされたが、このままでは、その時代から人々の意識が一歩も進歩していないことになる。

セクシーキャバクラと呼ばれる飲食店に行った国会議員
立憲民主党の高井崇志衆院議員が緊急事態宣言が出された2日後の4月9日、東京・歌舞伎町の「セクシーキャバクラ」を訪れていたことが分かった。
私的な趣味でそのような場所に行くことには反対しない。しかし、高井議員は二つの許されない行為を働いた。一つは勿論、緊急事態宣言で「不要不急」の外出自粛要請が出たばかりなのに模範となるべき国会議員自らこれを破ったこと。もう一つは彼が国会で安倍首相に「危機感が無い」と意見していることである。
「私はですね、このやっぱり総理の危機感の無さがですね、国民の皆さんを不安にしているし、あるいは政府の対応も後手後手に回っている原因だと思っているんですよ。・・・・総理がね、対策会議の後とかに夜会食をされていますよね。・・・今民間企業が飲み会自粛にどんどんなっているんですよ。こういう状況の中でですね、総理が(2月12日以来)11日中9日間会食っていうのは・・・私はちょっと異常だと」
総理が異常?危機感が無い?どの口が言うのか?高井議員のような人物を偽善者あるいは下衆野郎と言うのである。

天網恢恢・神戸西警察署長・副署長
4月13日、神戸西警察署長と副署長の感染が確認された。神戸西警察署では、3月27日に署長や副署長など幹部7人が飲み会(歓迎会)を開いていて、副署長は当初「飲み会はしていない」と説明していた。
市中の警備に立つ警察官はウィルス感染の危険性が高いという。しかし、この二人は警察署の最高幹部だ。「さては・・」と思っていたらやっぱり出て来た。彼らは当初嘘をついて責任を免れようとしたが、そこは「天網恢恢疎にして漏らさず」だ。嘘をついたという小さな悪事でも天罰を免れることはできない。兵庫県警は13日付けで署長・副署長を交代させる人事を発表した。しかし、理由は「治療に専念させるため」だそうである。

米国、WHOへの資金拠出を停止
トランプ大統領は4月14日の記者会見で、世界保健機関(WHO)への米国の資金拠出を停止すると発表した。トランプは新型コロナウィルスへの対応をめぐり、WHOの運営が中国寄りになっていると批判していた。
トランプの言いたいことは分かる。中国政府は武漢における感染流行初期の状況を隠蔽し、WHOがそれに追随したため、パンデミックを防ぐ事ができなかったと。しかし、資金拠出停止はトランプの大統領としての責任(ウィルス対策の遅延)をWHOのせいにするためのものである。この行為により米国は自国中心主義をますます先鋭化させることになる。朝日新聞つぎのような記事があった(「コロナ危機と世界」2020.4.14)。
「G・Wブッシュ政権は03年にエイズ対策で世界最大級の健康イニシアチブに乗り出した。これまで米国は800億ドル(約8兆6千億円)を投じ、アフリカを中心に推計1300万人の命を救ったとされる。オバマ政権は14年、西アフリカで猛威をふるうエボラ出血熱への対応のため、国際会議を米国で開催、国連安保理では感染国の孤立を防ぐため、加盟国に渡航者の入国制限の撤廃を求める決議を主導した。」
過去の米大統領の感染症対策と比べ、トランプ政権は異常である。国際的な連携よりも自国を優先させるトランプの政策は、第二次世界大戦後一貫して存在した「アメリカの世紀」の終焉を意味する。新型コロナウィルスが国際協調主義を最終的に葬ったといえる。

どさくさにまぎれて1・中国共産党
香港警察は4月18日、元民主党主席の李柱銘氏ら民主派のリーダー15人を一斉逮捕した。逮捕容疑は当局が許可しなかった昨年10月のデモに参加したことだという。世界の目が新型コロナ対策に向けられているのを隠れ蓑に、突然打ち出された強硬策。中国共産党は卑劣な権力者集団に成り下がっている。

どさくさにまぎれて2・防衛省
4月21日、辺野古の米軍基地建設予定地の軟弱地盤問題で、防衛省は当初計画を見直し、設計変更の申請を行った。コロナ禍で現地での反対運動が休止していることに乗じた国の卑劣な策動である。「今、申請するのは、力づくでも沖縄をねじ伏せて工事を進めるという国の思惑が透けて見える。申請よりコロナの感染を防ぐことが先だ」(芥川賞作家・目取真俊氏)(以上東京新聞)

岡村隆史の女性差別発言
4月23日(木)深夜放送の「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」で、パーソナリティの岡村隆史氏は、女性を「性奴隷」としかみないような悪質な差別発言を行った。以下はその詳細である。

 まず、「コロナの影響でしばらくは風俗に行けない」とリスナーから「悩み」のメールがあった。岡村の「風俗通い」は有名らしい。
岡村は次のように答えた。「いまは辛抱。『神様は人間が乗り越えられない試練は作らない』って言うてはりますから。ここは絶対、乗り切れるはずなんです。コロナが収束したら、もう絶対おもしろいことあるんです。収束したら、なかなかのかわいい人が短期間ですけれども、美人さんがお嬢(風俗嬢)やります。短期間でお金を稼がないと苦しいですから。そうなったときに今までのお仕事よりかは、ちょっと。僕、これ3カ月やと思てます、苦しいのは。3カ月の間、集中的にかわいいコがそういうところでパッと働らきます。で、パッとやめます。え?こんなコ入ってた?っていうような人たちが絶対入ってきますから。はい。だから、いま、我慢しましょう。いまは我慢して、風俗に行くお金を貯めておき、そして仕事ない人も切り詰めて切り詰めて、そのときのその3カ月のために頑張って、いま、歯を食いしばって踏ん張りましょう」

岡村の思考は次のようなる。コロナ禍で人々の収入が減少する⇒苦境に立った女性が短期間で収入が得られる性風俗業に走る⇒「かわいい人」「美人」が入って来る⇒そこが「ねらい目」になるので今は我慢だ。
なんという浅はかで卑劣な思考だろう。岡村はコロナ禍で女性が苦境に立つのを喜んで(期待して)見ている。そして苦境に立った女性は性風俗業に就かざるを得なくなるだろうという、「吉原の遊女」時代から存在した「性奴隷としての女性」観を肯定している。これは断じて「コロナ禍に対する認識の不足による発言」(ニッポン放送の謝罪文)ではない。また、「風俗差別」でもない。女性を「性奴隷」としか見ないあさましい態度である。

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