「バカヤロー言うと言われる違いかな」

2020年1月13日、麻生太郎副総理兼財務相は福岡県で開いた国政報告会で次のように述べた。
「2000年にわたって同じ民族が、同じ言語で、同じ一つの王朝を保ち続けている国など世界中に日本しかない。」
日本は単一民族だったのか?1997年の「アイヌ文化支援法」はアイヌを「先住民族」と認めているではないか。1669年の「シャクシャインの乱」でアイヌ民族との戦いに勝利した松前藩が全蝦夷地を支配したことを知らないのだろうか?麻生太郎氏の歴史認識は極めて浅く、戦前日本の国粋主義的な皇国史観を継承しているように見える。「同じ一つの王朝」という言葉も「万世一系の天皇」という認識が彼の愚直な頭脳を変わらずに支配しているようだ。
しかし、彼の「単一民族」発言はこれが始めてではない。

2005年10月15日、九州国立博物館開館式典で彼は「日本は一民族、一言語、一文化」と発言し、北海道ウタリ協会から激しい抗議を受けた。抗議文では、「国政の要職に就く方の、このようなアイヌ民族の存在を否定するような不謹慎な発言に対し、憤りを覚え」、「日本国がすでに批准、加入している『国際人権規約』に準じて、日本国内のマイノリティの人権尊重に対するご支援を強く求める」というものであった。この時、麻生太郎氏は「誤解を生じたならば、お詫び申し上げます」と陳謝したが、「発言の一部分だけを取り上げたことによって生まれた誤解、そこから生じた批判」という認識に止まり、自分の歴史観を変えるものではなかった。
15年後に、同じ「誤解」を生じさせたのであるから、彼の発言は相当意図的なものか、あるいは馬鹿なのか、どちらかである。

ウタリ協会は抗議文の中で、「日本国内のマイノリティの人権尊重」を求めているが、麻生太郎ほど、日本国憲法の「基本的人権の尊重」に敵対してきた人物はいない。

(2001年)総裁選に立候補した元経企画長官の麻生太郎は党大会の前日に開かれた大勇会(河野グループ)の会合で野中(野中広務元幹事長)の名前をあげながら「あんな部落出身者を日本の総理にはできないわなあ」と言い放った。
2003年9月21日、激怒した野中は最後の自民党総会で次のように発言した。
「総務大臣に予定されておる麻生政調会長、あなたは大勇会の会合で、『野中のような部落出身者は日本の総理にはできないわなあ』とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんてできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」
野中の激しい言葉に総務会の空気は凍りついた。麻生は何も応えず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだった。(『野中広務差別と権力』魚住昭著)

部落差別、民族差別、そしてセクハラ、パワハラ無視発言など、麻生太郎は常に強者の立場からマイノリティや弱者を無視した差別的発言を行なってきた。もはや、彼を「副総理兼財務相」のポストに置く事は、日本国民にとって有害であろう。

2008年の朝日川柳に次のような秀逸句がある。
「バカヤロー言うと言われる違いかな」
麻生氏の祖父吉田茂首相は1953年2月の衆院予算委員会で、野党議員との質疑応答中、「バカヤロー」と発言したことがきっかけで、衆議院が解散された。「未曾有」も読めず、数々の失言を繰り返す孫は、今度は「言われる」側になったというわけだ。

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