対訳:条例改正案を撤回しても抗議行動は止まない

美媒问“撤回修例但抗议未停”,林郑正面回应
2019-09-10 环球网
米メディア「条例改正案を撤回したのに抗議活動は止まない」の質問に林鄭月娥が答える
2019年9月10日 環球ネット

 香港特别行政区行政长官林郑月娥今(10日)早出席行政会议前会见记者。现场有美媒记者提问称“撤回修例并未制止抗议”,林郑月娥做出正面回应。
林鄭月娥香港特別行政区長官は本日10日朝、行政会議前の記者会見に出席し、会見の場で米記者から「条例改正案を撤回したのに抗議活動を制止できていない」の質問があり、林鄭月娥長官は正面からこれに答えた。

 美国有线电视新闻网(CNN)记者提问:撤回修例并未成功制止抗议,如何提供一些政治措施以带来和平?
 对此,林郑月娥表示,“如果你看过我的视讯录像(就会明白),我提出4项行动,并不仅仅包括正式撤回修例,目的并非直接要借此停止抗议或暴力,而是要表达我愿意开启对话的诚意。”
米国有線テレビニュースネット(CNN)記者が質問した。「条例改正案を撤回したのに抗議活動を制止できていない。どのような政治措置をとって平和を得ようとするのか?」
これに対して、林鄭月娥長官は次のように答えた。「もしも貴方が私のビデオ映像を見た事があるならば(すぐに明らかになることだが)、私が提起した4項目の行動において、正式に条例改正案を撤回したことは全くなく、これによって抗議活動や暴力行為を停止しようとしたものではなく、誠意ある対話を開始したいと伝えようとしたのである。」

 林郑强调,暴力应该被制止。若要向前看,让香港重获和平,我们非常乐意与人民直接沟通,这是我们的立场。“开场也提到,我们正准备去到社区,和民众对话。”林郑说。林郑月娥呼吁,让香港重获和平的首要任务,便是所有人,要对暴力说不。
林鄭長官は、暴力行為は制止されなければならないことを強調した。前向きに考えるならば、香港に再び平和をもたらすために、我々は喜んで人民と直接意思を疎通させる、これが我々の立場である。「我々は地域に出向いて民衆と対話する準備をしている」と長官は述べた。林鄭月娥長官は、「香港に再び平和をもたらすことが主要な任務であり、すべての人に暴力はいけないと言わなければならない」と述べた。

 9月4日,林郑月娥发表电视讲话,提出打破目前香港困局的四项行动,包括:保安局局长在立法会复会后,按《议事规则》动议撤回条例草案;全力支持监警会的工作;从本月起,行政长官和所有司局长会走入社区与市民对话,一起探讨解决方法;邀请社会领袖、专家和学者,就社会深层次问题进行独立研究及检讨,向政府提出建议。
9月4日、林鄭月娥長官はテレビ演説で次のように述べた。目下の香港の難局を打開するための4つの行動を提起した。すなわち「保安局局長が立法会を再開し、議事規則動議に基づいて条例草案を撤回する」、「全力で警察に対する監視機関(监警会)の働きを支持」、「行政長官とすべての司局長が地域に出向き市民と対話し、共に解決方法を探る」、「地域のリーダーや専門家、学者を招き、社会の深層にある問題の研究と検討を行い、政府への提案を募る」

 林郑月娥强调,持续出现的暴力正动摇香港法治的根基,极少数人挑战“一国两制”,冲击中央政府驻港机构,污损国旗、国徽,将香港推向危险的境地。无论市民对政府或对社会现况有多大的不满,暴力绝对不是解决问题的方法。目前,最迫切的就是要遏止暴力、捍卫法治,重建社会秩序。政府会对所有违法及暴力行为,严正执法。
林鄭月娥長官は次のように強調した。絶え間なく現れる暴力が香港法治社会の根幹を揺るがし、極めて少数の人々が「一国二制度」に挑戦し、香港在駐中央政府の機構や国旗、国の象徴を攻撃し、香港を危機的状況に陥らせている。たとえ、市民が政府、あるいは社会の現況に対して不満を持とうとも、暴力は絶対に問題解決の方法とはならない。目下のところ、最も差し迫ったものは暴力の抑止、法の遵守、社会秩序の再建である。政府はすべての違法行為及び暴力行為に対して、厳しく法を執行するだろう。

解説と感想
もう一度、香港で行なわれている大抗議行動について概観してみよう。
○2019年6月、香港政府は「逃亡犯条例」改正案について立法会で審議を始めようとした。
○民主派の団体は、条例が改正されれば中国に批判的な活動をしている人などの引渡しを中国側に求められるおそれがあり、高度な自治を認める一国二制度が脅かされるとして、反発した。
○6月9日、103万人(主催者発表)がデモを行い、参加者が警察と衝突した。
○6月15日、林鄭長官は条例改正案の審議を延期させると発表。
○6月あくまでも条例撤回を求める民主派は、香港人口の4分の一に当る200万人が参加するデモを行なった。
○市民は「5つの要求」を提示した。
①条例改正案の完全な撤回。
②香港政府による抗議行動対する「暴動」という言葉の使用取り消し。
③逮捕されたデモ参加者全員の釈放。
④デモ参加者に対する警察の暴力をめぐる独立調査委員会の設置。
⑤香港特別行政区行政長官選挙での普通選挙の実施。
集会参加学生 大紀元.jpg
△「共産党を駆逐し香港を回復しよう」「香港人頑張れ!」(大紀元より)

○デモ隊は、議会に突入したり、空港で座り込みをして混乱が長期間続いた。
○9月4日、林鄭長官はテレビ演説で条例改正案を正式に撤回することを表明し、「4つの行動」を市民に提起した。(内容は記事の中にあり)
○これは市民の「5つの要求」のうちの一つ(条例案撤回)を受け容れたに過ぎず、民主派は要求の完全実現を目指し更に抗議行動を続けようとしている。

民主派のリーダーの一人、大学生の周庭氏のツイッター:「条例の撤回は喜べません。遅すぎました。私たちは5つの要求を求めています。これからも戦い続けます。」

○この抗議行動が米中の対立を引き起こしている。2019年6月13日、米上下両院の議員が超党派で「香港人権・民主主義法案」を提出した。この法案は、米政府に対して香港の高度な自治を検証するように義務付けるほか、「香港の自治と民主・自由を圧迫する者や責任者に制裁を科す」というものだ。香港市民は9月8日、この法案の可決を求める集会を開いた。一部の市民は米国旗を掲げてデモ行進し、請願書を米総領事館に渡した。
香港集会 星条旗.jpg
△米国旗を掲げる香港市民(大紀元より)

米中貿易戦争が続いている中で、中国側にとって、この法案は「米国の政治介入」を意味するものである。トランプの「切り札」が一枚増えたのではないだろうか?

「一国二制度が危機に瀕している」という香港市民の危機感は相当なものだ。それは5年前の民衆の「雨傘運動」の敗北以来、日増しに強くなって来ている。中国は建国70年の記念日を控え、更に、現在の国際情勢から考えれば、1989年の天安門事件(6.4事件)の再現はありえない。しかし、人権問題や民主化の動きが中国に波及することを恐れる習政権は、抗議行動の動きによっては、何らかの厳しい対応を取るだろう。

30年前の天安門事件の時と同じように、中国国内の情報は管理され、香港の正しい情勢は中国国民に全く伝えられていない。「百度」で検索しても、「市民の5つの要求」関連の記事は全く見つからず、民主化を求める市民は相変わらず「暴徒」と呼ばれている。いつの時代でも権力は政権批判の正当な活動に対して「暴徒」と呼ぶ。日本でも国会周辺で抗議行動をしている人々を「テロと変わらない」とした政治家が居たではないか。

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