テーマ:NHK連続テレビ小説

「糸の切れた凧」状態の朝ドラマ:「エール」

NHK連続テレビ小説「エール」は、昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而とその妻・金子をモデルにしたドラマである。主人公古山裕一を窪田正孝が、妻の古山音を二階堂ふみが熱演している。 ドラマの冒頭に出てくる1964年10月10日の国立競技場の場面で分かるように、このドラマは古関裕而作曲の「東京オリンピックマーチ」を主題として提示…
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妄想ドラマの愉悦「いいね!光源氏くん」(NHK)

やれ「時代を正しく反映していない」だの、「通俗的で魅力に欠ける」だのと、したり顔で批判する「ドラマ評論家」のなんと多いことか。そんな連中をあざ笑うかのような『いいね光源氏くん』(NHK土曜夜・8回連続ドラマ)が快調だ。 雑貨メーカーに勤務する、しがないOLの沙織(伊藤沙莉)のアパートに突然平安時代からイケメンの貴族がタイムスリップ…
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「チコちゃんに叱られる」における若干の違和感

「ボーっと生きてんじゃねえよ!」が流行語にもなったNHKバラエティ番組『チコちゃんに叱られる』。放送の最後に「おたより」のコーナーがある。視聴者から烏のキヨエを介してチコちゃんに「おたより」が届き、チコちゃんが回答するという趣向だ。 12月13日放送の「おたより」は次のようなものだった。 「私の名字は○○○といいます。私は3姉妹で、…
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ノーナレでヒロインの演技が生きる「スカーレット」

朝ドラファンの私は、最近少し恐れを感じ始めている。 「最初は面白くても、途中でコケるドラマが多すぎる。今度もそうなるのではないか?」と。 これは、主に脚本家の構成力の問題、あるいは「長編小説」を書く力量の問題に起因することが多い。最近の作品では「ひよっこ」(岡田惠和作)や「半分、青い」(北川悦吏子作)がそうだった。最初は快調に飛…
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「劇伴」はうるさい

最近気になるのは、テレビドラマを見ていると、いわゆる「劇伴」(劇伴音楽)がうるさく感じられることだ。NHK『透明なゆりかご』(再放送)は、人間の生命と死をテーマにしたすばらしいドラマだったが、このドラマの主題歌にchara『せつないもの』が使われている。良い曲なのだが、劇中で、物語が最高潮に達し(視聴者の感情も高ぶる)、この曲が重ねられ…
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朝ドラ「なつぞら」:物語の魅力を失わせる理由(2)

前回はヒロイン広瀬すずの発声法と演技について書いたが、今回は全体のキャスティングについて考えてみよう。 視聴者がドラマ(映画、演劇)に対して持っている期待感は千差万別である。ドラマの内容云々ではなく、自分の好みの俳優が出てくるだけで満足する人も結構いる。だからNHK連続テレビ小説では多数の当今の「人気者」をズラリと揃えて出して来る。俳…
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朝ドラ「なつぞら」:物語の魅力を失わせる理由(1) …

NHK連続テレビ小説『なつぞら』が今年4月の放送開始以来3か月以上経過した。ストーリーは「北海道・十勝編」から「東京・新宿編」へと進行し、現在はいよいよ「アニメーション編」に入っている。つまり佳境を迎えている。 私がこのドラマを見ようとした理由は、大森寿美男のオリジナル作品だからだった。大森は2003年に『てるてる家族』を書いてお…
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リニア新幹線の宣伝に利用された「ブラタモリ」

4月13日に放映された「ブラタモリ」・「甲府盆地~ミラクル盆地は試練がいっぱい」では、冒頭、タモリ一行が都留市から甲府盆地まで山梨リニア実験線に乗って移動していた。これは、時速500kmで品川―名古屋間を40分でつなぐ「夢の超特急」リニア中央新幹線の実験線である。 タモリは鉄道ファンだから、内心、非常に喜んでいたはずだが、いつものよ…
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大河ドラマ「いだてん」は孫基禎を描くのか?

私はNHK大河ドラマから遠ざかって久しく、「いだてん」も第2回目を見たにすぎない。いかにも天才クドカンらしく舞台や人物がスピーディに時空をかけめぐり、重厚なリアリズムを基調とした従来の大河ドラマとは大分違った趣である。しかし、2019年1月6日に最初の回が放送される前に、異常とも言える自前の番組宣伝が大々的に行われ、2020年東京オリン…
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群集劇としての心地よさ:NHK朝ドラ「まんぷく」

インスタントラーメンを生み出した日清食品の創業者安藤百福とその妻仁子をモデルにしたNHK朝ドラ「まんぷく」が放映されて3か月が経った。私は毎朝楽しんで観ている。「今週はどうなるのだろう」と筋書きを予測し、感動的なシーンがあると「こりゃ神回ではないか?」などとつぶやいている。朝ドラマとしては良作ではないだろうか。そこで、その魅力を探ってみ…
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ヒロインの暴走とドラマの破綻「半分、青い。」

私は、2017年後期の朝ドラ「ひよっこ」について、次のような文を書いた。(「ひよっこ」再考) ・・・・・・・・・・・・・・・ 「奥茨城編」で出足快調、「向島乙女寮編」で「これは久しぶりの傑作か?」と思わせたが、「赤坂すずふり亭編」に入るとその魅力はすっかり失われ、浅はかで無駄なエピソードが繰り返され、とうとう「ひよっこ」は「漂流…
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朝ドラ・ヒロインの出身階級について考える(Ⅱ)

「あまちゃん」のヒロイン・アキの父は個人タクシーの運転手だ。旧中間階級に属し、収入は正規労働者並みと思われ、生活は安定している。そのような家庭で育ったアキは地味で暗くて覇気の無いキャラクターとして描かれる。彼女は北三陸で祖母の後を追って海女となるが、地元のアイドルとして脚光を浴び、東京に戻って全国版アイドルとなる。ここで、「小市民の普通…
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朝ドラ・ヒロインの出身階級について考える(Ⅰ)

NHK連続テレビ小説は「朝ドラ」として親しまれ、常20%に高視聴率を維持している。これは驚異的数字だ。ただし、高視聴率だからと言って、ドラマが優れているとは限らないのも朝ドラだけに見られる特徴である。 ドラマが優れた作品であるかどうかの基準はどこにあるのだろうか。秋風羽織(「半分、青い。」)の言を借りるならば、「大切なのはリアリティ…
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「半分、青い。」とプラトンの「アンドロギュノス」

NHK朝ドラ「半分、青い。」は7月に入ってから「漫画家編」が終わり、「100均ショップ編」に物語が進行している。妻は「律、もう出て来ないの?」とか、一挙に6人の新キャラ登場に、「新しいドラマが始まったみたいで、だんだん見る気が無くなって来た」と感想を述べている。しかし、長編小説は全部読んでから評価を下すべきであり、なにしろ脚本を書いてい…
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リアルをすくい取り物語に昇華する「半分、青い。」

実在のモデルがいないオリジナルストーリーは危険性がともなう。「純と愛」や「まれ」がそうだ。物語の軸が不明で、思いつき・場当たり的な展開になってしまい、長い6ヶ月の放送の末に、視聴者は置いてきぼりを食らい、作品は「自爆」してしまう。 北川悦吏子の書き下ろしによるオリジナルストーリー「半分、青い。」は、朝ドラマの「伝統」を踏まえ…
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失速した「トットちゃん!」

現在放映中のNHK朝ドラマ「わろてんか」は2週間で見なくなった。理由は、脚本家(吉田智子)が肝心の「笑い」や、吉本せいが生きた時代を描く力が無いことがわかったからである。NHK朝ドラマは6ヵ月続く「長編小説」だから、ドラマが成功するか否かは、ほとんど脚本家の力にかかっている。「このドラマもそのうちに安直な“恋話”に転換してしまうのだろう…
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「ひよっこ」再考

朝ドラマ「ひよっこ」はいよいよ今週で終わりとなる。私はかつて「朝ドラは2週間経っても面白くならなければ、その作品自体が面白くない」という「法則」を発見したのだが、この「ひよっこ」に限っては私のすばらしい「法則」は当たらなかった。「奥茨城編」で出足快調、「向島乙女寮編」で「これは久しぶりの名作か?」と思わせたが、「赤坂すずふり亭編」に入る…
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「ひよっこ」のモデル

△東京新聞7月6日より 現在放送中の朝ドラマ「ひよっこ」は「北茨城編(故郷編)」、「向島乙女寮編(東京編1)」、「赤坂すずふり亭編(東京編2)」の三部から成ると思われる。この中で「向島乙女寮編」が出色の出来で、集団就職で電機工場に就職した少女たちの労働の日々が見事に描かれていた。彼女たちのモデルになったのが、宮城県の新聞であ…
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「ひよっこ」考

NHK連続テレビ小説「ひよっこ」が放送されて3週間目に入った。基本的に「ながら見」はしないので、そろそろ見続けるか否かの決断をする時となった。結論は「面白いので見続けよう」である。妻は一日2回見ている。ドラマに対する評価も好評のようだ。 「ひよっこ」は「ちゅらさん」「おひさま」を手掛けた岡田惠和の書き下ろしによるオリジナルストーリ…
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写実性を欠落させたNHK朝ドラマの粗製乱造

「べっぴんさん」は実在の人物をモデルとして、昭和の時代を舞台とし、子供服メーカーを創業した女性社長の物語である。「あさがきた」「とと姉ちゃん」と続いた後なので、正直な話、「またかよ」という印象だった。時々「つまみ食い」のように見ているが、その内容については別の意味で「またかよ」という印象を持っている。 それは視聴者の期待と脚本家…
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無難・安全・平板の「べっぴんさん」

昭和の時代を舞台とし、子供服メーカーを創業した女性社長の物語。実在の人物をモデルとしている。正直な話、「またかよ」という印象だ。「あさがきた」「ととねえちゃん」と女起業家の話が続いたからである。何よりも名作「カーネーション」と「業種」が一致している。まさか「女性活躍社会」を提唱する安倍首相の期待にNHK会長が応えたわけではあるまいが、N…
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『てるてる家族』に見られる史実と虚構の描き方

               △Amazonより 朝ドラマ『てるてる家族』(BSプレミアムで再放送中)を夫婦で楽しく観ている。『とと姉ちゃん』を早々と撤退した私にとっては、まことにありがたい朝のひとときなのである。 本作品は2003年度下半期に放映されたが、私は全く観ていない。いや、当時は朝ドラに全く関心がなかったので、作…
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「とと姉ちゃん」からの撤退

朝ドラは2週間観ても面白くなければ、最後まで面白くならない」という帰納法的法則により、私は連続テレビ小説「とと姉ちゃん」を見るのを止める事にした。理由は次の二点である。 ①西田征史による脚本が陳腐で幼稚であり、まるで時代遅れの少年少女向け小説を読んでいるようである。私は前回放送「あさが来た」の脚本家大森美香の才能を高く評価している…
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「あさが来た」の主題歌とAKB48

私はAKB48の歌を全く知らないし、メンバーもほとんど知らない。「こじはる」という娘が浦和レッズサポーターであることを知り、若干の親近感を覚えた程度だ。2013年暮れ、「あまちゃん」に再び会いたいがため、無理に紅白歌合戦にチャンネルを合わせたのだが、AKB48の中心メンバーの一人が「卒業宣言」を発して大騒ぎになったのを見るに付け、「うわ…
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父方の歴史が無視された「ファミリーヒストリー」

私の好きな番組の一つがNHK「ファミリーヒストリー」(毎週金曜日20時放送)だ。この番組は、著名な俳優、TVタレント、スポーツ選手などをゲストに迎え、そのゲストの家族史をNHKが徹底取材し、その結果を見せるものである。視聴者はゲストの家族史と、それを見るゲストの反応を同時に見ながら、その驚きの結果に涙することになる。また、NHKの取材の…
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原点回帰の朝ドラマ『あさが来た』

NHKの連続テレビ小説、いわゆる「朝ドラ」に関して、私は「最初の2~3週間で面白くなければ、後は期待しても無駄である」という一種の帰納法的経験則を発見し、この経験則を前作『まれ』に適用した。そして躊躇なく視聴を止めたのだが、この判断は正しかったようである。物語は混乱して最後には破綻、挿入されるエピソードはすべて中途半端に終わり、何よ…
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朝ドラマ「まれ」に見られる通俗性

NHK連続テレビ小説「まれ」が放映されて2週間になる。私は、ここで視聴を止めることにした。私は、朝ドラを見初めてから6年になるが、その中で「最初の2~3週間で面白くなければ、後は期待しても無駄である」という一種の帰納法的経験則を発見したからである。「てっぱん」「ウエルかめ」「つばさ」「マッサン」等はそれにあたる。 「まれ」はどうか?は…
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中国語学習・「マッサン」が面白くない理由

「マッサン」が面白くない理由 私はNHK朝ドラの「マッサン」を見るのを止めた。10月初旬に放送を開始して以来6週間見続けたが、物語が一向に面白くならないし、一度として心動かされる場面に遭遇せず、視聴後の印象も薄かったからである。 “阿政”为何无趣? 我停止看晨间剧“阿政”。因为…
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「マッサン」が面白くない理由(2)

放映第3週の時点で、私は“マッサン”が面白くない理由として4つあげてみた。 ①シナリオが通俗的すぎる。②ステレオタイプ化された日本文化の描写。③喜劇として失敗。④夫婦の生き方が物語の中で交差しない。 第6週まで見て、もう一つ「すっきりしない」点をあげてみる。それは視聴者の期待と制作者のコンセプトのミスマッチである。 今、テ…
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「マッサン」が面白くない理由(1)

NHK「朝ドラ」(連続テレビ小説)「マッサン」は10月初旬に放送を開始して以来3週間経つが、視聴率が高い割りには一向に面白くならない。次を見たいというワクワク感が起こらない。淡々と物語が進行しているが、一度として心動かされる場面に遭遇せず、視聴後の印象も薄い。 第一次大戦後、ウイスキーづくりに情熱を燃やす亀山政春(玉山鉄二)が単身…
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