日本語ボランティアも夏休み

6月24日に再開した日本語教室。7月中は新型コロナ予防対策を行いながら実施し、「せっかくだから夏休みを短くして、8月も開きましょう」という予定だった。しかし、全国の1日の感染者が1200名を超え(7月29日)、わが埼玉県にも危機的状況が訪れつつあると実感したリーダーのI氏は、「8月はやっぱり休もう」という提案をし、スタッフもすぐに賛成した。
というわけで、この日は夏休み前の最後の学習である。昨年から中国人呉さんの日本語能力は急速に高まりを見せ、日本語能力試験2級合格、K市主催外国人スピーチコンテスト優勝などの成果をあげ、N1を目指すレベルに達している。

学習の最初は自由会話。前回、「慰霊」という言葉に関連して、「日本のお盆にあたるものは中国では清明節でしょうか?」と私が質問したら、「いいえ、“鬼节”(鬼節)です。旧暦7月15日です」という答えが返ってきた。しかし「鬼節」がどんな意味を持っているかは呉さんも正確には知らなかった。私は家に持ち帰り、ネットで調べた知識をホワイトボードに書きながら披露した。受け売りである。

これは道教に由来する。旧暦7月15日は「中元節」といい、「上元節」(旧暦1月15日)、「下元節」(旧暦10月15日)とならんで道教の神を祭る年中行事「三元」の一つで、特に台湾に浸透している。「中元節」に合わせてデパートやスーパーなどでは、お供え物の食品・酒類を扱う中元節セールが開催され、買い物客でにぎわう。(日本の『お中元』の起源)

旧暦の7月は「鬼月」と呼ばれ、霊界の門が開いて霊魂が下界をさまよう月である。「鬼月」の中間にあたる中元節は、霊魂が最もさまよう日で、各家庭は軒先にお供えをし、線香を焚いて霊魂を慰める。そして、祖霊が冥界でお金に困らないように金紙とよばれる紙のお金を燃やす。(日本の迎え火、送り火の起源か?)
私は前日ネットで仕込んだ知識を、知ったかぶりをして話し続けた。
「鬼月は霊がさまよっているため、やってはいけない事があります。夜に洗濯物を干さない・・。」
彼女はこれに直ぐに反応して答えた。
「そうです。夜に洗濯物を干してはいけないと言われています。霊が着て行かないように。鬼月だけでなく、いつもです。でも軒下は大丈夫です。」
「玄関に靴を出したままにしない」と私は続けた。
「そうです。玄関に靴を出したままにすると、霊が履いて行ってしまいます。」
私は、わが家の乱雑な玄関を思い出し、「まずいなこれは」と思った。

一方、仏教では旧暦7月15日は「盂蘭盆会」という先祖供養の行事が行われる。これは日本でもお馴染みの法事だ。
「仏教と道教、二つの宗教の行事が融合して日本の『お盆』があるわけです」と私は重々しく結論付けた。呉さんも「知りませんでした」と納得した様子。
「鬼月は良からぬ霊魂もさまようみたいなので、やっぱり『日本のお盆」に似ているのは『清明節』でしょうね。』
わたしは「ハロウィン」が、キリスト教文化とケルト文化が融合したものあることも言いたかったが、これは省略し、本題「沖縄慰霊の日」(教材は天声人語2020.6.23)の学習に入った。

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