中国語学習・「朝日新聞叩き」の本質

9月11日、木村朝日新聞社社長は記者会見を開き、福島第一原発の吉田昌郎元所長の、いわゆる「吉田調書」をめぐる報道に誤りがあったことを認めた。
これはNHKニュースでも大きくとりあげられ、安倍首相の「日本人の名誉を傷つけた」というコメントも紹介した。これは朝日の従軍慰安婦報道に対するもので、吉田調書とは関係ないなのだが、朝日新聞に打撃を与えるためには効果的な援護射撃となった。「謝罪しろ!」「謝罪が足らない!」などというマスコミ総出の「朝日叩き」はまさに異常であり、従軍慰安婦問題をめぐるバッシングが原発問題報道にも波及した感がある。
“攻击朝日报”的本质
9月11日,朝日报总经理木村召开记者招待会,承认关于福岛第一核电站吉田昌郎元所长的所谓“吉田记录”的报导有错误。
NHK大报导此新闻而且介绍了安倍首相的“玷污日本人的名誉”这句评语。其实这是对随军慰安妇问题的评语,和吉田记录没关系,但是为了打击朝日报这句话成为了有效的掩护射击。“谢罪!”“谢罪还不够!”这种媒体的异口同声的“攻击朝日”真是异常,有关于慰安妇问题的攻击波及到核电站报导问题之感。


8月5日、慰安婦問題の報道に対する右派の批判攻撃の前に、朝日新聞は長文の検証記事を載せ、一部に誤った報道があったことを謝罪した。その後、評論家池上彰氏の批判的コラムの掲載を朝日が一旦拒否したことが「火に油を注ぎ」、右派マスコミを更に勢いづかせた。
8月5日,面对着对慰安妇问题报导右派的批判攻击,朝日报登载了长篇的检验文章,道歉说报导的一部分有错误。此后,朝日报暂且拒绝登载评论家池上彰的批判性短评,更“火上浇油”,右派媒体更有势力。

「吉田調書問題」は右派マスコミが放った「第二の矢」であった。これは推測だが、政府は非公開文書としていた「吉田調書」の内容を、右派に事前に流したと思われる。右派マスコミはこれを根拠に朝日新聞の「記事捏造」を槍玉に挙げた。その中で、政府は「吉田調書」を含む「原発事故調書」を公開した。まさに絶好のタイミングである。こうして朝日新聞の「誤報」は揺るぎないものになり、木村社長の謝罪会見となったのである。政府・NHKと連携した右派マスコミの大勝利である。
“吉田记录问题”是右派媒体射的第二箭。可以推测,政府对右派媒体事前提供所谓非公开的“吉田记录”的内容。右派根据此内容把朝日报的“捏造报导”当做攻击的对象。趁此时机,政府公开了包括“吉田记录”的“核电站事故记录”。这样,朝日报的“误报”成为了不可否定的事实,导致木村总经理开谢罪会见。与政府•NHK联合的右派媒体获得大胜。

今年の5月20日、朝日新聞は他社に先駆けて次のような記事をスクープした。
「事故発生後の2011年3月15日、福島第一所員の9割に当たる約650人が吉田所長の命令に違反して、約十㌔離れた福島第二原発に撤退した。」
政府が公開した「吉田調書」を読むと、この記事が明らかに誤報であることがわかる。。「命令違反」「原発撤退」は誤報であるから、記事を取り消し謝罪したのは正しい。この記事が評価できるのは、このスクープがあったから、原発事故調書が公表されたということだけだ。
今年5月20日,朝日报比其他报社早一步特讯了如此消息。“事故发生后的2011年3月15日,福岛第一核电站工作人员之中占约9成的约650人员,违背吉田所长的命令,撤退到约十公里远的福岛第二核电站。”
读政府公开的“吉田记录”,就明显明白该报导是误报。因为“违背命令”“离核电站撤退”的报导是误报,所以取消该报导而且谢罪是对的。该报导值的评价的只是因有此特讯核电站事故记录才被公开这一点。


なぜ、政府は今まで資料を公開しなかったのだろうか。それは政府常に原発事故をできるだけ小さく見せ、刺激的な事実を隠そうとしていたからである。調書の中で事故関係者の混乱振りは目を覆いたくなるものがあり、何よりも衝撃的なのは菅首相や吉田所長が「最悪の場合、東日本が壊滅する」という認識をしばしば示していることである。政府は国民が怒り、原発再稼動が困難になることを恐れたのであろう。
为什么政府至今一直没公开这件资料?因为政府一向尽量装做事故微小而且想要隐瞒刺激性的事实。在记录中事故关系者的混乱的样子简直是令人目不忍睹的,并且更令人吃惊的是营首相和吉田所长屡次表示“在最坏的情况,东日本将会毁灭”的认识。大概政府怕民怒大发而且核电站的重新启动困难。

「木を見て森を見ず」という言葉がある通り、我々は物事の本質を見なければならない。「吉田調書誤報問題」は「木」に当たる。「森」とは何か?それは右派の執拗な朝日新聞批判は、リベラル派や政権批判勢力への攻撃であるということだ。東電や政府の事故対応を検証することをせず、朝日の誤報だけを強調することで、今後の原発や政権に対する批判的な報道姿勢に圧力を加えている。「汚染水問題の状況はコントロールされている」と世界に向かって大嘘をついた安倍首相は謝罪したのか?
慰安婦問題における「朝日叩き」の本質は歴史認識を修正し「慰安婦は無かった」とすることである。
象“见树不见林”这词句一样,我们应该看事物的本质。“吉田记录误报问题”是“树”。“林”是什么?林就是这是右派对朝日报的固执批判也是对自由派和批判政权势力的攻击。通过不检验东电和政府的事故应付只强调朝日的误报,压迫今后的批判核电站和政权报导态度。
“我们控制污染水问题的情况”这样向世界撒大慌的安倍首相谢罪了吗?
在慰安妇问题方面“攻击朝日报”的本质是修改历史认识而且以此为“慰安妇不存在”。


1930年代、朝日新聞は、軍部に批判的な論調から一転して体制翼賛の記事を書き戦争に協力していった。どうやら現在の朝日新聞は同じような状況に置かれているようだ。権力に迎合し、朝日叩きに同調する他のマスコミも「報道の自由」の権利を棄て、自滅の道を歩んでいることを知るべきだ。
1930年代,朝日报从对军部批判的论调突然转变写帮助体制的新闻并协力战争起来。好像现在的朝日报在同样的情况。逢迎权力并同调攻击朝日的其他媒体也应该知道他们放弃“报导的自由”的权利并走向自取灭亡的道路。

感想》9月の日記を整理してまとめたものである。その後、このテーマと同様のものがメディアに散見されたので、それらも参考にした。ただし、一つ疑問が残るのは、朝日新聞の記者が5月になぜこのような誤報を書いたのかということである。「思い込んだ」だけでは解決できない別の意図があったのではないだろうか。
右派メディアは相変わらず執拗に「朝日叩き」を行っているが、国民が彼らの真の意図を見ずに「誤報」「捏造」の見出しだけに注意を奪われるならば、国際世論から孤立した、とんでもない歴史認識を植えつけられることになるだろう。次は「南京大虐殺は無かった」ということになる。
「木を見て森を見ず」は“见树不见林”、「火に油を注ぐ」は“火上浇油”。「記事」は中国語では「物心がつく」という意味なので、“新闻 ”や“ 消息”を用いる。「朝日新聞」は“朝日报”なのだが、中国ではそのまま“朝日新闻”を使用しているようだ。「吉田調書」も“吉田调书”と、そのまま使用しているが、私は“吉田记录”とした。

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