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<<   作成日時 : 2017/06/19 14:24   >>

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5月に入った頃から、首から肩の周囲にかけて異常な凝りを感じるようになった。痛みは無いが、前屈みになって仕事をする動作、例えば草取り、拭き掃除、自転車運転などの際には息苦しくなり、時々体を起してストレッチをしないと続けられない。ひげそりでさえも、体を前に倒して首を起こす仕草になるので、少し苦しい。

そこで最近、近所で開業した整形外科に行ってみた。医師は私にX線写真を見せながら言った。「これがあなたの頸椎です。ここを見て下さい。普通、頸椎と頸椎の間には隙間がありますが、この部分の隙間がありません。椎間の関節が擦り減って、骨がとがっているのも見えます。」
医師が、私が痛みや痺れが無いのを確かめると、スティック型の塗り薬(消炎剤)をくれた。私は絆創膏などにかぶれ易いので、そうしてもらったのである。ただそれだけ。

医師は病名を言わなかったが、家に帰ってPCで調べると、どうやら「変形性頸椎症」と呼ばれ、「基本的には加齢変化による」とある。「華麗」ではなく「加齢」なのは極めて遺憾である。「骨がとがっている」と医師が言ったのは「骨棘」(こっきょく)で、骨突出部を指す。これはなかなか厄介な症状だ。私は50代の時は、健康診断でも体に悪い所は一つも無く、「もはや死ぬこともないのではないか?150歳ぐらいまで生きられるのではないか?」と思っていたが、人並みに順調に老いているようだ。

肩や首のストレッチを小まめにやり、塗り薬をつける。しかし、症状は一向に好転しなかった。そこで私は、以前から考えていたことを実行することにした。
「東洋医のところに行くのだ。」
亡き母も妻も世話になった鍼灸師M氏。彼は全国の若い鍼灸師を指導・養成する立場にある名医だ。柴犬も飼っている。電話したら快く引き受けてくれた。かくして私は生まれて初めて鍼灸院に行くことになった。

鍼灸院での治療は西洋医に慣れている私とって、すべて驚くべきものだった。まず、M氏は私に眼鏡、時計、靴下まで全部取り外し、パンツ一つで診察台に横になるよう命じた。局所的に「首から肩にハリネズミのように針を刺す図」を想像していた私は、首、肩はもとより、手足まで体全体を丁寧に指で押してどこに問題があるか探るM氏の方法に驚いたのである。そしてM氏と会話しながら次のようなことが分かった。

「どこが痛く感じるか?」を知っているのは患者自身であり、患者のアピールがなければ治療は成立しない。人間自身が持つ自然治癒力(抵抗力、免疫力など)を医師と患者の相互作用で促進して行くことが東洋医学の狙いである。悪い部分だけでなく、体全体のバランスを整えることを重視するのが東洋医学である。
M氏は「“変形性”という病名は何だかよく分からない時に使いますね」と言い、私の首の後を押しながら、「変形している部分が症状の原因ならば、ここが痛いはずですが、そうなっていないのは他に理由があるのです」と説明した。免疫機能の低下のため、体全体のバランスが崩れることがあるようだ。それが肩凝りの原因か?
ツボを丁寧に確認しながら針をトントンと打って行く。M氏の奥様がその後で灸を据える。灸は僅かに熱さを感じるが、全く気にならない。

1時間ほど経ち、「はい、終わりました」の声で起き上がると、肩・首の圧迫感は僅かに残るものの、かなり軽減されていた。東洋医学は体に起こる問題を劇的に解決するのではなく、体に自然に備わっている回復力を徐々に引きだすことで治癒させて行くものなのである。
「今、血流が活発になっているので、“湯あたり”のような状態になっていますから、食事は1時間ほど控えて下さい。それと、今晩、お酒を飲まれると、アルコールが効きすぎるので、注意して下さい」とM医師はにこやかに言った。
「それはいいですね。少しのお酒で酔えるなら大変効率が良い」と私は言った。

初めての鍼灸院は、幸福感に満ちたものだったと言っても過言ではない。1時間待って診察はたったの5分、といった西洋医院で味わう惨めな気持ちは全くなかった。そういった精神的な癒しの部分も含め、東西の医学の発想の違いに改めて驚かされるのだった。

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