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zoom RSS 国連も批判する共謀罪審議

<<   作成日時 : 2017/06/07 16:47   >>

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安倍首相は2017年1月、共謀罪法案(テロ等組織犯罪準備罪)の提出に臨んで次のように語った。

「国際組織犯罪防止条約(TOC条約)は必要不可欠です。国内担保法を整備できなければ東京五輪は出来ないと言っても過言ではありません。」

更に4月の国会審議入りに際して、次のように述べた。

「東京五輪・パラリンピックを控え、テロ対策に万全を期することは開催国の責務であります。」

これは首相の牽強付会的言動であり、共謀罪はTOC条約もオリンピックもテロも一切関係がなく、かつての治安維持法のような、きわめて「治安立法」的性格が強いものであることが、国会の議論の中で明らかになっている。
ちなみに、2013年9月のIOC総会におけるプレゼンテーションで、安倍は次のように述べた。

「東京は2020年を迎えても世界有数の安全な都市です。」

この発言は、安倍晋三という人物の虚偽性を如実に示すものである。「その後、世界情勢が変わった」とは言わせない。これより5カ月前の2013年4月にはボストンマラソン・テロというスポーツイベントを狙ったショッキングな事件が起こっているのだ。

事実を誇張してゆがめ、自分の都合のよい方向に国民を導こうとする首相の虚偽性(あるいは詐欺)は、6月5日の東京新聞のニコス・パッサス氏インタビュー記事でも明らかにされている。ニコラス・パッサス氏は刑事司法学者で、TOC条約締結に関して、各国が立法作業をする際の指針とする国連「立法ガイド」を執筆した人物である。彼は次のように語っている。

TOC条約はテロ防止を目的としたものではない。この条約は「組織的な犯罪集団による金銭的な利益を目的とした国際的犯罪」が対象である。条文そう明示したのはテロを対象から除外するためだ。
なぜテロを除外したのかと言えば、テロという言葉の国際的合意ができていないからである。非民主的な国では政府への抗議活動を犯罪とみなす場合がある。だから、イデオロギーに由来する犯罪は除外された。テロ対策の条約は別途、民間航空機不法行為防止条約などで定められている。
○英国は長年TOC条約のメンバーだが、テロが起きた。条約を締結したからと言ってテロを止めることにはならない。条約は国家間の捜査協力を容易にするためのものだ。
○条約を締結する国は、必要な法律や制度の整備を義務付けられるが、新たな法律の導入を強制するものではない。日本の現行法が条約締結の条件を満たすのであれば何かをする必要はない
○条約そのものはプライバシーの侵害につながる捜査手法の導入を求めていない。何を導入するかは国内で話し合って決める問題だ。新たな法案などの導入を正当化するために条約が利用されてはならない

現在審議されている、共謀罪法案は2006年に自民党が提出し廃案になったものとほとんど変わらない。安倍首相は過去3回廃案になったこの悪法を、一方でテロの恐怖を煽りながら、TOC条約や東京オリンピックと勝手に結びつけて成立させようとしている。ニコス・パッサス氏が言うように、まさに「新たな法案などの導入を正当化するために条約が利用され」ているのだ。これが国民を欺く詐欺的行為と言わずして何と言おうか。

このインタビューよりも先に、国連特別報告者のジョゼフ・ケナタッチ氏は書簡で政府の立法趣旨に疑問を呈し、「森林法や文化財保護法など、テロと関係ない犯罪も対象となりうる」と指摘し、「十分な国民的議論の促進が損なわれている」とした。また同じく国連特別報告者のデービット・ケイ氏の報告書は特定秘密保護法や放送法4条について言及し、メディアの自由と独立を危うくするとして、法律の改正や廃止を勧告した。

ところが、日本政府はこれに猛反発し、ケナタッチ氏の書簡には「国連の総意じゃない」「何か背景があるのでは」と「謀略」をにおわし、ケイ氏の報告書に対しても「政府の立場が反映されていない」と批判した。批判者の立場や意見を矮小化し、己の立場を絶対視する日本政府の態度に外国メディアは危機感を感じている。
仏ルモンド紙は「驚くべき反応だ。日本は他のことについては、国際法の順守をこれまで強く訴えていたからだ」と書いた。英タイムス紙も「国連が日本の共謀罪を非難」と題した記事で「戦前の『思想警察』が抑圧した時代を再来させる共謀罪を巡り、安倍政権は国連の専門家と論争になっている」と報じた。(以上6月7日東京新聞)
「日本の常識は世界の非常識」という言葉があるが、安倍政権の幼稚な主張は今や「日本の非常識」となった。内閣の支持率の急速な低下はそれを物語っている。

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